住宅ローンを借りるときの諸費用や手数料とは?

こんにちは。不動産セレクトの百瀬です。

今日は住宅ローンを借りるときに必要となる「諸費用」について、説明したいと思います。

そもそも諸費用にはどのようなものがあるのでしょうか?

ザックリお伝えすると「保証料」と「事務手数料」の2つに分けることができると思います。

ただし「事務手数料」については、その用途や呼び方などが金融機関によって違っているため、正直、非常に分かりづらいです。

ですので、可能な限り分かり易くご説明できればと思っていますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

親父さん

難しい用語は禁止の方向でお願いします。

保証料とは

そもそも保証料とは何のためにあるのでしょうか?

銀行などの金融機関は住宅ローンなどのお金を貸す場合、借りた人(ご契約者)が返済できなくなる万が一を想定して、ご契約者に代わって貸したお金を返済してもらえるように信用保証会社による信用保証をつけます。

この保証をつけるにはそのための費用(保証料)が必要になりますが、お金を出すのは住宅ローンを利用するご契約者になります。

図解にすると↓こんな感じになります。

金融機関としては「信用保証をつけることができるならお金を貸すけど、そのための費用はお客様が負担してね♪」ということです。

逆に信用保証をつけることができない人にはお金は貸しません、という意味にもなります。

借りる側には何のメリットも無いように感じるかもしれませんが、金融機関側としては「貸したお金を取り損ねる」ことが無くなることで、審査が甘くなる可能性は否定できません。

この点は借りる側のメリットになる可能性が大いにあります。

ちなみに、ご契約者が返済不能となり、信用保証会社が代わりに金融機関に返済を行ったとしても、ご契約者の借金がチャラになるわけではありませんので、この点は十分ご理解ください。

貸主が金融機関から信用保証会社に変わるだけで、返済そのものから逃れられることはありません(自己破産したら別ですが・・・)。

保証料の無い住宅ローンもあります

いわゆるネット銀行の多くは、保証料の無い住宅ローンを扱っています。

親父さん

マジですか?もう住宅ローンはネット銀行で決まりでしょ!

モモセ

いえいえ、そんな簡単な話では無いんですよ!

保証料のお話の中で金額について触れていませんでしたが、具体的な金額をお伝えします。

保証料の支払い方法には「一括前払い」方式と「金利上乗せ」方式の2種類があります。

「一括前払い」方式の場合は、ご契約者の状況(勤務先・勤続年数・年収・年令・その他もろもろ)によりお借入額100万円毎に約2万円~約8万円と金融機関によってかなりの幅があります。

また「金利上乗せ」方式では、お借入金利+0.2~0.3%ということがほとんどです。

仮に「一括前払い」方式で一番良い条件が適用されたとしても、3000万円のお借入で約60万円の保証料が掛かることになります。一番悪い条件だと約240万円も掛かります。

話を戻して、保証料の無い住宅ローンの場合は、この保証料が不要となりますが、事務手数料の金額を2.16%としているネット銀行が多いので、3000万円のお借入ですと64万8千円掛かることになり、先の保証料と変わらない状況になります。

更に付け加えますと、

保証料不要 = 信用保証会社を使わない = 貸したお金を回収できないリスクを金融機関が負う →→→→→ 住宅ローンの審査が厳しくなる

こんな図式が成り立つ可能性が高くなります。

したがいまして、保証料が無い住宅ローンが必ずしも金銭的に有利かつ利用者にとってベストでは無い場合があります。

もっと言いますと、住宅ローンのお申し込みから融資実行(お金を実際に渡してもらえる日)までの期間が1ヵ月半~2ヶ月半と、保証料ありの住宅ローンより時間が掛かるケースが多い点もお伝えしておきます。

ただし、金利がメッチャ低いことがネット銀行の最大の魅力ですし、一部のネット銀行では都市銀行並みに手続きが早いところもありますので、総合的に判断するのが大事かと思います。

第三のパターン

ここ最近、一部の都市銀行では「融資手数料型」なる住宅ローン商品が出てきております。

「融資手数料」という名の事務手数料(お借入額の2.16%の金額)を支払うことで、お借入金利が低くなると共に、その金額内に「保証料」が含まれているというものです。

保証料が無い(信用保証会社を使わない)ことによる住宅ローン審査が厳しくなることが無く、かつ金利も低いという良いとこどりな商品です。

今後、他行でも広がっていくかもしれませんね。

ただし、この商品にも弱点があると見ています。それは、

借り換えなどをした場合、融資手数料はびた一文戻ってくることは無いという点です。

これは保証料の「一括前払い」方式でも言えることで、35年ローンの場合はお借入から20年も経つと、ほとんど戻りはありません。

将来的に借り換えをお考えの方は、保証料ありの「金利上乗せ」方式が良い選択かもしれません。

ただし、繰上げ返済を全くしないで最後まで返済することになった場合は、かなり割高となりますので、注意が必要です。

事務手数料について、まとめです

保証料ありの住宅ローンの場合

事務手数料 = 信用保証会社の信用保証をつけるための事務費用

金融機関により様々な呼び方があります。一部を抜粋しますと

  • 事務手数料
  • 保証会社事務取扱手数料
  • 保証取扱手数料
  • 保証会社手数料
  • 保証会社あて事務手数料

金融機関を比較するときに注意してみてください。

親父さん

統一してよ!

保証料なし住宅ローンの場合

事務手数料 = 融資に対する事務費用

  • 事務手数料
  • 融資事務手数料

ややこしい呼び名あまりありませんので、分かり易いと思います。

その他

住宅ローンを借りるときの諸費用は、主に「保証料」と「事務手数料」というお話をしてきました。

その他にも、住宅ローン契約を紙で行う場合は、契約書に貼る「印紙」代が掛かります。およそ2万円です。

また、登記に関連して、抵当権設定のための費用は住宅ローン関係となりますが、不動産の登記と合わせて行うことが多いので、この費用は不動産(土地・建物)の方の諸費用ということで、この場ではご説明を省かせていただきます。

以上、長文でしたが最後までお読みいただきありがとうございます。

モモセ

ありがとうございます!

2020年8月2日お役立ち情報

Posted by 不動産セレクト